anyenv を用いた Python のインストール方法

最新版の Python を Ubuntu や LinuxMint で使いたい場合の方法を紹介する。
環境は fish-shell (Ver. 3.1.2) を想定している。
- 基本的には、環境変数の書き換えでシェル環境が変わる程度だが、参考サイトには、bash 環境でのインストールも紹介されている。
通常の pyenv もあるが、anyenv は pyenv も含め、他の言語環境構築もできるので採用した。

git をインストールする。
```
$ sudo apt install git
```
anyenv をインストールする (今回はホームディレクトリ直下にインストールする)。
```
$ git clone https://github.com/riywo/anyenv ~/.anyenv
```

エディタで、$HOME/.config/fish/config.fish に以下の行を追加する。

if [ -d $HOME/.anyenv ]
    set -x PATH $HOME/.anyenv/bin $PATH
    eval (anyenv init - fish | source)
end

シェルを再読込する。
```
$ exec fish -l
```
- source $HOME/.config/fish/config.fish だとうまく環境変数が更新できないため、上のコマンドを実行する。
anyenv がインストールされたかチェックする。
```
$ anyenv -v
anyenv 1.1.1
```
~~anyenv のプラグインをインストールする。~~
```
$ mkdir -p ~/.anyenv/plugins
$ git clone https://github.com/znz/anyenv-update.git ~/.anyenv/plugins/anyenv-update
$ anyenv install --init
$ anyenv update
```
- このプラグインは *env をすべてアップデートする。
- 上記プラグインが使えないようなので、*env のアップデートには、以下のコマンドで対応する (2021/11/30 追記)。
```
$ anyenv install --update
```

pyenv をインストールする。

$ mkdir ~/.anyenv/envs/
$ anyenv install pyenv
$ exec fish -l

pyenv がインストールされたかチェックする。
```
$ pyenv -v
pyenv 1.2.18-4-g5b009e87
```
運用に必要なライブラリをインストールする。
```
$ sudo apt install libffi-dev libssl-dev zlib1g-dev libbz2-dev libreadline-dev libsqlite3-dev
```
- libffi-dev: ModuleNotFoundError: No module named '_ctypes' でインストールが失敗すると、再度 pyenv で python をインストールしなければならなくなるため。
- libssl-dev: Ignoring ensurepip failure: pip X.Y.Z requires SSL/TLS でインストールが失敗する場合
  - 参考サイト: Ignoring ensurepip failure: pip 8.1.1 requires SSL/TLSを解決するメモ | 7me
- zlib1g-dev: zipimport.ZipImportError: can't decompress data; zlib not available でインストールが失敗する場合
  - 参考サイト: 【pyenv】ubuntu16.04でのpython環境の構築 - Qiita
- libbz2-dev: Couldn't import standard bz2 でインストールが失敗する場合
  - 参考サイト: PythonでNo module named bz2 | 今日のひとこと
- その他のパッケージ
  - 参考サイト: Python 3.6.0 をインストールする際に出てくる警告に対処する（Ubuntu 16.04 LTS） - 約束の地
特定のバージョンの python をインストールする。
```
$ pyenv install -l
$ pyenv install 3.7.4
```

python がインストールされたか確認する。

pyenv versions
* system (set by /home/user/.anyenv/envs/pyenv/version)
  3.7.4

Python のバージョンを切り替える。

$ pyenv local 3.7.4
$ python --version
Python 3.7.4
$ pyenv versions
  system
* 3.7.4 (set by /home/user/.python-version)

仮想環境 (test) を導入する。
```
$ python -m venv test
$ . test/bin/activate.fish
```
- この後に、仮想環境で作業する。
- 仮想環境用のツールは test ディレクトリが生成されており、その中に含まれている。
仮想環境を終了する。
```
$ deactivate
```

手順 9 にあるように、一部の Python のモジュールには、apt でインストールしなければならないライブラリが必要となる。
もし、このライブラリがない状態で pyenv から Python をインストールすると、No module エラーが出て、プログラムを動かすことができない。
上記の状態になった場合、ライブラリインストール後、pyenv でインストールした Python をアンインストールしてのインストールをしなければならない。

$ sudo apt install liblzma-dev
$ pip install pandas

$ sudo apt install libsqlite3-dev libreadline6-dev libbz2-dev libssl-dev libsqlite3-dev libncursesw5-dev libffi-dev libdb-dev libexpat1-dev zlib1g-dev liblzma-dev libgdbm-dev libmpdec-dev